本の紹介 『サイレント・ヴォイス』 佐藤青南
女性の捜査官と男性の部下のコンビ。よくある設定だが、取り調べが見事だった。
ブログには上げてないが、西村京太郎さんの推理小説も好きな私は、この楯岡絵麻と西野刑事のコンビには、十津川警部と亀さんのようなもの感じて、ロングランするような気がした。実際に本作が2011年発刊で、その後楯岡絵麻シリーズが2024年の今まで続いているのだから、ロングランと言えるのかもしれない。
第一話 YESか脳か
警視庁捜査一課巡査部長で取調官の女性が主役である。ふつうは巡査部長クラスでは取調べはできないらしいが、彼女はその能力を高く買われての抜擢ということらしい。
超美人というところまでは、まあよくできた設定であると思いつつも、この一話目で楯岡絵麻のファンになってしまうという、我ながら単細胞的な落ちであった。
彼女が使う、行動心理学の観察によって、容疑者がものを言わなくても、被害者の居場所を突き止めてしまうのである。こんなことが実際にできれば驚きである。まるでメンタリストのDAIGOを見ているかのようでもあった。
第二話 近くて遠いディスタンス
「言葉で真実を語らなくとも、仕草が真実を語り始める」
放火実行犯で歯科医の福永40歳は、自称28歳、実は31歳?の美人刑事にしてやられるのである。結論が分かっていても面白い。勧善懲悪の時代劇さながらに事件は解決する。そのスカッとするところが、読者のストレス解消になる。
第三話 私はなんでも知っている
女の名前は手嶋奈緒美、38歳、青梅市の小さな喫茶店オーナーである。
池袋で起こった殺人事件の重要参考人である。
占いもよく当たるという。
いつものように、ちょっと遅れる楯岡絵麻。取調室では、さっそく絵麻が占いをお願いして相手を油断させる。
第四話 名優は誰だ
今度の容疑者は、楯岡絵麻と同じくらいの美女俳優である。
西野刑事のニヤつく姿がまた・・・。
城之内紗江、本名の田中紗江子は地味な名前である。
容疑は、人気俳優で夫の内嶋貴弘の殺害容疑。
本人は自白しているが、楯岡絵麻はそうはみていない。
紗江子は、夫の浮気が我慢ならず、殺したという。
凶器は石だと言うが、どうやって帰ったかは記憶にないという。
第五話 奇麗な薔薇は棘だらけ
西野刑事が、医者の婚活パーティーに参加して、香澄という女性と仲良くなったらしい。
楯岡絵麻が、相手はあなたを医者だと思ってるのだから、本当のことを言って別れなさいというアドバイスをしても、浮ついた西野刑事の耳には届かない。
さて、取調室にいたのは、その女、矢田部香澄だ。
結婚詐欺の容疑者として・・・。いや、加えて複数殺人の容疑者として。
そして、取り調べには、行方が分からなくなっている後輩の西野刑事の生死がかかっていた。
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この文章をクリックすると、楯岡絵麻が刑事になった過去が分かる。
(十五年前) ようやく結婚を前に、お中には子供がいた担任の先生宅へ、楯岡絵麻は招かれた。 クリスマスで集まって、三人で一緒に過ごしたあと、先生は婚約者を駅まで送っていった、はずだった。 だが、発見されたのは5日後で、場所は先生の自宅の隣の部屋。強姦殺人だった。 となりの部屋で絵麻は先生の帰りを待っていた・・・。 今日が時効の日だった。 ある事件が解決して、いつもどおり西野刑事と飲んでいると、小平山手署の山下刑事から入電! 「二ヶ月前の世田谷下馬で若い女性が殺害された事件現場で、十五年前の楯岡絵麻の先生を殺した犯人のDNAと一致する毛髪が発見された。」と言う。 この事件の犯人なら時効がリセットされる、再び犯人を追うことができる!と考えたから。
ありがとうございました。
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