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この本の成り立ちは、別の作家へのオマージュ連作です。
また、各短編ごとに、「裁断されたあとがき」と題して、作者が出てきて舞台裏を明かすという珍しい構成になっていますので、理解が深まります。
1.赤い部屋異聞(江戸川乱歩「赤い部屋」へのオマージュ)
2.砂時計の伝言(コーネル・ウールリッチ 「一滴の血」へのオマージュ)
3.続・夢判断(ジョン・コリア「夢判断」へのオマージュ)
4.対位法(フリオ・コンサルの「続いている公園」へのオマージュ)
5.まよい猫(落語の動物変身譚である「元犬」へのオマージュ)
6.葬式がえり(工藤美代子の「神々の国 ラフカディオ・ハーンの生涯」、ロバート・トゥーイの「予定変更」などへのオマージュ)
7.最後の一撃(クレイグ・ライスの「馬をのみこんだ男」、レーモン・クノーの「文体練習」、アントニー・バウチャーの「決め手」へのオマージュ)
8.だまし舟(都筑道夫の「阿蘭陀すてれん」へのオマージュ)
9.迷探偵誕生(ジョージ・R・R・マーティンの「成立しないヴァリエーション」にインスパイアされて)
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