人間関係の急変と不気味な出来事 火のないところに煙は 芦沢央

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まえがき

この小説家の以前に読んだ本が面白かった記憶があったので、図書館で借りたのだが、その中身が、やや苦手なホラーっぽいところがあるのに気付いたのは、第一話を読み終えるころだった。

あらすじ(感想など)

第一話 染み

神楽坂の母と呼ばれる占い師に未来を占ってもらった友人の尚子さんからの相談が始まりだった。
占い師の言った言葉に、尚子さんが付き合っていた彼がキレて、暴言まで吐いて、金も払わずに帰ってしまったところから、おかしなことになり始めた。
そう、人間関係がおかしくなるのは、ほんのちょっとしたことがきっかけなのである。
あなたもこの本に付いている「しみ」は見ない方がいい。

 

第二話 お祓いを頼む女

どうやら、第一話の続きらしい。完全な続編ではなく、話題をリレーした別話のようである。
今回は、フリーライターの君子さんが語る。
祟り松(たたりまつ)の話。
祟り松とは、数か月前、オカルト特集のムックに掲載された記事で、西千葉駅前にある有名な心霊スポットのこと。
少し怖いというより、面白いと思って読んでいくと、最後にはゾッとするので、夜には読まないほうがいい。

妄言(「火のない所に煙は」を改題)

塩屋崇史さんは、埼玉県の郊外に家を買う。
いい物件を見つけて、幸せな家族に、内見のときは良さそうな人だった隣人の「寿子さん」がほんとうの顔を見せだす。おしゃべりで世話好きのやっかいな隣人が夫婦の幸せを打ち砕く。

助けてって言ったのに

知り合いの智世さんから聞いた話。
夫の実家で暮らすようになって、智世さんは奇妙な悪夢を見るようになった。
義母とはうまく行っているのに、である。
火事の中で、自分が悶え苦しんで死ぬ夢である。
もう引っ越すしかないと考え、ようやく買い手が見つかったのだが、成約記念に撮った写真が心霊写真のようになってしまった。
オカルトライターの榊さんが真相を語る。

誰かの怪異

新大学生だったころの岩永幹男さんから聞いた話。
岩永さんは四月から千葉の大学に通うため、大学近くのコーポに移り住んだ。
はじめはいい物件だと喜んでいたのだが、シャワーの排水口に長い髪の毛が詰まったり、テレビのリモコンが勝ってに切り替わったり、鏡に眼鏡を掛けた高校生くらいの女の子の姿を見たりするようになった話。
霊感の強い岸根という同級生に見てもらった結果が・・・

最終話 禁忌

これまでの五話をまとめて出版する話。
そして、怪異の原因は、どの話も「ある共通点」があったことに気付く。

あとがき

ようやく最後まで読んだとき、朝の7時だった。オチがついたようなそうでもないような感じと、自分には霊感などないから怖くないと思っていたはずだが、冬の朝だからか、少し背筋が寒かった。

つづきと詳細はこちら

 

 

お読みいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか。

簡単に占い師と関わってはいけないということではないけれども、小心者の私はそう考えるのです。

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