酒呑みに与ふる書 キノブックス編集部 ~2019.1.29初版~

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酒にまつわるエッセイ、詩歌、マンガのアンソロジー決定版!

大伴旅人、芭蕉から夏目漱石、古井由吉、村上春樹、そしてボードレールまで、豪華作家陣による陶酔と覚醒の45篇を収録。(2019年1月初版刊行)

とのことなので、酒好きなわたしが、ちょっと中身を拝見! 気になる作品には、ひとこと添えております。(下線のところ)

感想だけなので、なんのことか分からぬかもしれませんが気になる方は、本書をお読みくださいませ。

それ以外の作品も、面白いお話ばかりでやんす。

 

 

【収録作品】

 

・ステファヌ・マラルメ(渡邊守章訳)「祝盃」

・村上春樹「おいしいカクテルの作り方」

・川上未映子「オールフリーで気分は酒豪」

 

・角田光代「酔っぱらい電車」

 終電での酔っ払いの生態は、どこでも同じやなあ。

 

・小池真理子「時間の感覚変える「酔い」」

 飲んでいるときは、同じはなしを繰り返すことがよくあるという。わたしも最近スナックでよく言われるのが、「その曲、二回目やで!」「分かっとるわい。わざとや!」やってもうた(;^ω^)。。。

 

・いしいしんじ「ビール」

 

・田村隆一「冬物語」

 ビールこそ冬の飲み物。深いなあ。

 

・木山捷平「妻と夫との会話」

・中島らも「飲酒自殺の手引き 1」

・谷崎潤一郎「酒」

・森澄雄「晝酒の鬼の踊りし曼珠沙華」

・岡田育「昼下がりの鮨屋で、突然に」

 

・安西水丸「ぐい吞みを楽しみつつ酒飲みの夜は更けていく」

 酒を飲むときの盃は、いくつもあるのに、出すのがめんどうで、数種類が常連になっている。「小確幸」というのは、村上春樹さんの造語らしい。

 

・草野心平「酒と盃」

・菊地信義「夜のショットグラス」

・夏目漱石「酒の燗此頃春の寒き哉」

・室生犀星「酒場」

・菊地成孔「親愛なる君たちへ」

・藤子不二雄A「チューダー・パーティ」

 

・内田樹「個食のしあわせ」

 「個食」という食事のあり方は人類学的には「共同体の否定」で、このようなことがいつまでも可能なはずがないらしい。

 

・鷲田清一「一度は酒にもソロをとらせてやりたいのだけれど」

 お酒をお酒として吞んでいるか。わたしもそのようなものになりたひとおもふ。

 

・シャルル・ボードレール(井上究一郎訳)「酔うことだ(Enivrez-vous)」

 

・堀口大學「詩の味・酒の味」

 「年のせいか、以前あれほど好きだった、酒席でにぎやかに飲む酒が、あまり嬉しくなくなり、時にはうっとうしくさえ感じられ、くつろいで、ゆっくりわが家で重ねる杯の方が楽しくなってきた。」 同感! 堀口さんと違う点は、我は高血圧にて、毎日の晩酌は。。。と言いつつ。。。

 

・江戸川乱歩「酒とドキドキ」

・佐藤春夫「酒把りて――把酒――」

 

・井伏鱒二「逸題」

 われら って、誰のことかな。独り酒をのむ って書いてあるし。
 今はいない(妻あるいは愛人:妄想です)のことか。。。ならば、見た目は独り酒の、心はふたり酒かな。

 

・吉行淳之介「葡萄酒とみそ汁」

 

・開高健「淡麗という酒品」

 私も日本酒は、辛口が好きだと思ってはいるが、近ごろは、この酒はうま口ですと説明されて、はあそうですかと返事することも多くなった気がする。

 開高健さんの説明では、うま口とは「飲んで飲み飽きない酒」とのことだが、飲み屋でいろんな説明を聞いた気がする。どれが正しいかは分からないし、誰が言いだしたのか、うま口と。

 

・伊集院静「大人はなぜ酒を飲むのか」

・北方謙三「ただウイスキーだと思うなよ」

・松浦寿輝「深夜の儀式」

 

・古井由吉「はじめての酒」

 「ところが観察者たちは言う」のだ。そうか、やっぱりみんな同じや、と思うも、観察者たちに笑えない醜態を聞かされて、その週はしょんぼりするのである。

 

・島田雅彦「アルコール依存」

・吉井勇「酒ほがひ」

・折口信夫口訳「太宰ノ帥大伴ノ旅人の作つた酒を讃へた歌十三首」

・松尾芭蕉「扇にて酒くむかげやちる桜」

・佐伯一麦「こんなにうまい酒は無い」

 

・福田和也「銀座レクイエム――樋口修吉」

 「寿司には、ブルゴーニュのピノノワールの赤が一番だと思います」と、寿司幸の主人が言う。庶民にはちょっと。。。 野呂康介、銀座ラプソディ。古い小説も読んでみたいなあ。

 

・水上瀧太郎「我が飲屋」

 「この家(飲み屋のこと)の困るのは夕方五時から始めるので、銀行は三時緒会社は四時退けの当節、わざわざ小一時間も待つのは馬鹿らしく、つい家の方へ足が向く。」

とは、まるでコロナ禍あとの最近の自分の行動とそっくりで驚いた。

 

・吉田健一「酒の味その他」

・丸谷才一「幸福の文学 吉田健一『酒肴酒』」

 

・中村稔「食卓の愉しみについて」

 ロマネ・サン・ヴィヴァンなる赤ワインの名前が出てきた。

 TBS日曜劇場の「VIVANT」とスペルが同じだ。何か関係があるや否や

 

・大岡信「微醺詩」

 「酒には品が大切だ」・・・いつになったら、その域に到達できようか。

 

・筒井康隆「あるいは酒でいっぱいの海」

・ポール・ヴァレリー(中井久夫訳)「失はれた酒」

 

お読みいただきありがとうございました。
酒のみに与ふる書 キノブックス
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